会議における良い質問・良い意見

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全社リーダー会議で、あるエグゼクティブの隣に座る機会がありました。

その際、日ごろから親しくしていたこともあり、会議の合間に、

  • 「今のは良い意見の出し方だね」
  • 「今の質問の仕方は良くない」

といった、意見を聞かせて頂けたのです。

お判りでしょうか?

それぞれの意見や発言についての「良い・悪い」ではなく、
意見の出し方・質問の仕方に良いか悪いをつけていた、
ここが大きなポイントです。

海外相手の会議は、
参加するだけでなく貢献が求められると前にも触れました。

これは「全員で良い会議を作りたい」という意図があるからです。
そして「良い会議」にするためには「良い質問の仕方」「意見の出し方」を意識する必要があります。

  • 「他の人が貢献しやすい内容にする」
  • 「全員が寄与できる形で提示する」
  • 「ゴールは全員が目指せる形で示す」

エグゼクティブによると、このような形が大事なのだそうです。

では今回の会議にあった、一つの意見をみてみましょう。

  • 「問題が起き、◯◯部門が対応したものの解決に至っていない。これは会社として問題であり、自分の部署も困っている。これでは自分のお客様にも迷惑がかかる。実際、自部署の売り上げにも支障が出ている」

この意見を聞いて、どう思ったでしょうか?

重要な事実を指摘し会議へ提示、解決を図るのは大切です。

この発言も大事な討議として処理されたのですが、
エグゼクティブからは、自分の株を下げるもったいない意見の出し方だ、
という指摘がありました。

先ほどのアドバイスに当てはめてみても、

  • 「他の人が協力しやすい提示になっていない」
  • 「自分のメリットばかりで、参加者全員のメリットを出していない」
  • 「ゴールという形で示せていない」

という事実がよく分かります。

ではどうしたら良かったのでしょうか?

答えを聞いてみたところ、このように言い換えれば、
もっと発言者の株が上がっていただろうとのことでした。

  • 「◯◯部門からの甚大な支援に大変感謝している。だが、問題が解決に至っていない。お客様にも影響が出ており、自部署の業務・売り上げにも支障が出ている状態だ。他部署では同じように問題がないだろうか? 顧客満足度と売り上げ維持は全社としての課題である。会議参加者の皆さまから支援を頂き、解決できれば全社的な意味が生まれるが、いかがだろうか?」

エグゼクティブ曰く、この例のような

  • 「前向きな解決」
  • 「参加部署には喧嘩ではなく配慮」
  • 「できればその場を使って感謝」

といった気遣いが良い意見、良い質問には含まれているそうです。
会議での前向きな気持ち、気遣いや配慮は出世にも大きな影響を与えるとのこと。
他部署から支援が得られる有望な人、
尊敬を得られる人になるためにも良い質問、良い意見を心がけたいですね。

日本人は出世を目指す場合、ついマイナス点をつけられないよう注意します。
ですが、
海外相手の場合は「前向き」「協力」「感謝」がアピールポイント。
常に周りへ配慮する姿勢が、支持されるリーダーを生むそうです。

たった数時間、エグゼクティブの隣に座っただけですが、非常に大きな学びの時間となりました。