ブレインストーミングで求められる本当の発言

考察

外資系企業で働いていると、
ブレインストーミングの場がよく設けられます。

ブレインストーミングには、

  • “This is a safe space.” ここは発言の自由がある安全な場とします。
  • “This is a judgment-free room.”あらゆる発言に正誤・可不可の判断なく自由に発言する場とします。
  • “There are no bad ideas.”どんなアイデアでも良い場として発言しましょう。

というルールがあります。

そのため「ここでは、自由に発言していいんだ」と
安心する人が多いと思うのですが、
この定義を言葉通りに受け取るのはちょっと危険です。

ある日のブレインストーミングで、

  • 実現性のないアイデアを何度も出す人
  • アイデアはあるけれど、自分でやる気はない人
  • 他部署や他の人がやればいいという意見の人

このような人たちがいました。

自由に発言できる場ですが、
実現できない発言、他人に任せる発言は、
「責任感がない」「状況を変える意思がない」と見なされてしまいます。

思いつきをただ口にするのではなく
「自分がどう動くか」を示す言葉が大切なんですね。

「新しい顧客イベントを開こう」と言うだけではなく
「新しい顧客イベントを主導します。
マーケティングチームの協力も得れば、こんなこともできます」と伝えられれば、
リーダーシップを示す行動宣言になります。

  • 条件が揃えば、自分がリードする姿勢がある
  • 「やりたい」と思えるアイデアを出せて、意欲も出している
  • 実現に必要な条件・前提を添えて発言する

ここまでできると「頼れる人」だという評価を得られます。

ブレインストーミングとは
「自分をPRする」「リーダーシップを見せる」場であると同時に「責任を伴う場」でもあるんですね。


日本語でいう「空気を読む」にも近いと思います。

  • 「なんでも意見を言って」
    → (ただし空気を乱さない範囲で)
  • 「自由に提案して」
    → (上層部の方向性と合うのであれば」
  • 「好きに決めていいよ」
    → (上司の好みに添う形で決めて)

このような会話、ありますよね。

「どうぞご自由に」を額面通りに受け取って失敗するのもあるあるです。
以前テレビを見ていて、こんなシーンもありました。

  • 上司:マーケティング戦略を自由に考えよう!
  • 新入社員:業界一位の会社みたいに広告をバンバン出して、知名度をあげましょう!

新入社員の発言にその場は凍り付き、
「予算は?」
「業界一位と同じ戦略を選ぶ意味は?」
「そもそも、業界一位を敵に回す方針ではない」
という考えのもと、
「こいつ、何にもわかってないな」と思われる場面です。

「自由に発言して」という言葉には、
暗黙のルールがあるもの。
日本と海外で求められる意見は違いますが、裏を読む配慮は共通のようです。