今までも何度も書いた気がしますが、
ビジネス英語の中には、スポーツ由来の言葉が、自然に入り込んでいる表現もあります。
今回耳にしたその一つが lay up です。
もともとはバスケットボール用語で、
ゴールのすぐ近くから打つ「ほぼ確実に入るシュート」をレイアップシュートと呼びます。
長身の選手が、バスケットゴールのすぐそばに、
ボールを置いてくるようなシュートを見たことがある、という方も多いと思います。
レイアップシュートから転じてビジネスでは
「失敗の可能性がほぼない仕事」「確実に成果が出る案件」といった意味で活用されています。
- This project is a lay up for us.
- (この案件は、私たちが確実に取れる仕事だ)
このような、感覚から応用されたビジネス表現は、他にもあります。
たとえばlow-hanging fruit は、直訳すると「低い枝の果物」です。
低い枝にある果物は、手を伸ばすだけで簡単に収穫できるため、
ビジネスでは「すぐに取れる成果」として使われます。
例文
- Let’s start with the low-hanging fruit.
- (まずは簡単に成果が出るところからやろう)
そのほかによく聞くものでno-brainer という言葉もあります。
これは直訳すると「脳がない」ですが、
ビジネスでは「頭を使わなくても分かる」という意味になり、
考えるまでもない、答えが明らかな選択を表します。
例文
- This choice is a no-brainer.
- (この選択は迷う余地がない)
シビアなビジネスの話をしている際などに「簡単」とストレートに言うのではなく、
まったく別のスポーツや場面の言葉を借りて話をする。
そうすると、言葉だけは、ビジネスと距離を置く形になります。
このちょっとした遠回りがあることで、堅い話であっても少し雰囲気がやわらぎます。
私たち日本人のように、英語という言語に慣れていない人にも、
遠回りの言葉はおすすめです。イメージが想像できる比喩であれば、
ぜひ思い切って使ってみてください。
それが慣用句ではなくて、案外「詩的な表現をする人だな」「ウィットのある人だな」で通ります。
英語の慣用表現でなくても、自然に通じるケースが多く、
その場を和ませながら会話を進められます。


