シュワシュワの泡が弾けるように

例文・トピックス

【Fizz out~シュワシュワの泡が弾けるように~】

皆さんは「Fizz」という言葉を聞いて、どんなイメージが頭に浮かびますか?

有名なのは、アルコールにレモンジュースやシロップなどを加えてシェイク、
その後、炭酸飲料を注いで作るカクテルです。
ジンフィズ(Gin Fizz)やピーチフィズ、バイオレットフィズなど、たくさんの種類があります。

これらのドリンクを飲んだことがある方は、
「フィズ」と聞いただけで、シュワシュワ感が思い浮かぶと思います。

この「Fizz」という言葉ですが、ビジネスの現場でも耳にするケースがあります。

私が最近出会ったのは、”Fizz out”という表現です。

“After a few weeks, their enthusiasm for the project just fizzed out.”

「数週間後には、プロジェクトの熱気が消えてしまいました。」

プロジェクトの進捗について会話していたこともあり、シュワシュワと熱気が消えていく様子が、
すぐに思い浮かびました。
炭酸の泡は、次第に弾けて消えていくこと、それを上手にイメージしている表現です。

同じくビジネスシーンで使われるフレーズに、

”lost momentum”

”lost attraction/attention”

があります。

勢いを表す「momentum」を使い、
勢いがなくなった、と伝えている例と、
注意や注目を表す「attraction/attention」を使い、
注目がなくなったと伝えている例です。

これらの表現でも、
プロジェクトの盛り上がりが欠けていった事実は理解できます。
ですが「Fizz out」の方が、熱気の冷めていく様子、スピード感がよく表されている気がして、
言い得て妙だなぁと感心しました。

「fizz」を使った英会話のフレーズは、他にもあります。

次に、ビジネスや日常会話で使ってみたい、5つの表現を紹介いたします。

1.Fizz up: 活気づく。元気になる。

“The crowd started to fizz up as the band took the stage.”

「バンドがステージに上がると、観客は活気づき始めた。」 

人気バンドがステージに立った瞬間、観客席が沸き立つ様子が伝わる言葉です。ライブ会場のボルテージが、その場にいなくても想像できます。

2.Full of fizz: エネルギーや熱意に満ちている。

 “She’s always full of fizz and ready for new adventures.”

「彼女はいつもエネルギーに満ちていて、新しい冒険に対して準備万端だ。」

新しい行動を前に、目をキラキラさせている様子を感じられる言葉です。弾ける泡でいっぱいに包まれている様子が目に浮かびます。

3.Fizz and sparkle:活気に満ちている、刺激的である。 

 “The new product launch had plenty of fizz and sparkle.”

「新商品の発売は、たくさんの活気と輝きに満ちていた。」

新商品の発売が決定した瞬間、ワクワクした気持ちに包まれた様子が伝わります。シュワシュワ+輝きで、よりキラキラ感が増幅されています。

4.Fizz over: 興奮や熱意で溢れる。

“The kids were fizzing over with excitement on the last day of school.”

「子どもたちは学校の最終日に興奮で溢れていた。」

明日から長期休暇。何をして過ごそうか、そんな興奮した子どもたちの様子を表す言葉です。楽しみで仕方がない気持ち、高揚感を表すのに適したフレーズです。

5.Lose its fizz: 興奮や魅力が薄れる。 

“The new gadget quickly lost its fizz after the initial hype died down.”

「新しいガジェットは、最初の盛り上がりが過ぎるとすぐに魅力を失った。」

1~4まではポジティブな意味を持つ表現でしたが、こちらは魅力を失う表現です。
パチパチとはじける興奮が消え、静かになった様子を表しています。

このように、「fizz」は泡が弾けたり、きらめいたり、溢れたり、引いていったり……
さまざまな言葉と組み合わせて使用できます。
いつもの表現ではちょっと物足りない、というときは、活用してみてください。