以前、
「Take a stab at it」
というフレーズを紹介しました。
これは「それに挑戦してみる」「試してみる」という意味があります。
そして先日。
この言葉を聞いたのと、同じような状況に陥ったとき、上司がとても楽しそうに、
「I will take a SWAG at it」
という言葉を発したのです。
「Take a stab at it」に似ているけれど、違う言葉を前に、メモを取っていたら、
「SWAGって知っている?」
「メモを取っている、ということはこの表現が気に入った?」
そう声をかけてきました。
気に入るも何も、意味が分からない言葉です。
素直に、
「知らないので、教えてください」
とお願いし、解説してもらいました。
上司によると、「SWAG」は、「Scientific Wild-Ass Guess」の略だそうです。
直訳すると「科学的な大雑把な推測」という意味になります。
ですがビジネスなどの場では、「見積もりや推測をする」という意味で使われているとのこと。
日本語で説明すると、
「SWAG(おおまかに)にやってみます」というイメージで、
「正確なデータなどが不足しているけれど、大まかな推測や予測で進めてみる」
という捉え方になります。
上司は笑って使っていましたが、あまりお上品な英語ではありません。
使ってみたい方は、利用する場面を検討の上、会話に取り入れてみてください。
日本語の同じような言葉に、
「数字舐める」「鉛筆を舐める」という表現があります。
これを英語で伝える場合は、Take a wild guess
「勘に頼る」という表現が適しています。
Take a wild guessにたいしてSWAGは、
Scientificという言葉が示している通り、一応、まがりなりにも、
なんらかのロジックや数字をもとにして、というような印象があります。
日ごろから数字が大好きな、上司らしい表し方だなぁと思いました。
この上司は以前、
I cannot tolerate people saying 1+1 can be more than 2. It cannot be more than 2
「1+1が2より多くなることは許容できない」
と言って、苦笑していた過去もあります。
数学の世界では普遍的に正しいとされる、1+1=2という事実。
それをいきなり捻じ曲げていた表現で、許せないという気持ちを表しています。
普段は非常に柔軟な性格の上司。
それなのに、数字の表現になると途端に対照的な性格が顔を出すところに面白さを感じながら、
話を聞いていました。