Get all your ducks in a row…自分のDuckを一列に?

例文・トピックス

海外で仕事をしていると、

「Get all your ducks in a row」

というフレーズを耳にする機会があります。
というか私の上司の口癖のようですが。

可愛い表現ですが、直訳すると
「あなたのアヒルを一列に並べて」という不思議な言い回し。
どういう意味? と混乱してしまう人も多そうです。

「Get all your ducks in a row」の本当の意味は
「物事をきちんと整理・準備する」「すべての準備を整えてから行動する」
といった行動を指す言葉。

日本語で言えば「抜かりなく段取りをする」「準備万端にする」「しっかり計画を立てる」
そんなニュアンスでしょうか。

それを知らないと、

“ let’s make sure we have all our ducks in a row.”

と言われた瞬間、
一生懸命黄色いアヒルを並べている風景が思い描かれます。
意味を知っていても、つい微笑ましくなる場面です。

由来は諸説ありますが、
アヒルの親がヒナと移動するときに、カルガモの親子のように一列になる様子からという説。
19世紀の頃、ボウリングピンを「duckpins」と読んでいたことから、
ダックピンをきちんとセットする=しっかり準備する、につながった、
という説があるようです。

同じような表現で、

「Let’s talk about the elephant in the room」

というのも、ビジュアル的に面白い表現です。

直訳すると、「部屋の中のゾウについて話しましょう」という意味になり、
ゾウが存在している会議室などが想像されます。

実際は、

「みんなが気づいているけれど、誰も触れたがらない重大な問題について話そう」

という意味で使われます。

「あのゾウ、なぜ登場したのか分からないし、大変そうだからできれば無視したいけれど、
なんとか帰っていただくしかない、仕方がないから相談するか」

というイメージでしょうか。

このような感じで、タブーな話題、避けたい議題、無視できない課題、デリケートな問題
などについて話そう、という時に使われます。

例を出すと、

 “Everyone is ignoring the budget cuts, but let’s talk about the elephant in the room.”

(みんな予算削減について触れたがらないけど、そろそろ話し合おう)

といったシーンですね。

こちらも由来は定かではありませんが
ロシアの作家、イワン・クラムスコイの寓話の中に、
「部屋の中に巨大なゾウがいるのに、男がそれを無視する」という話が出てくるそうで、
ここから普及したのでは? と考えられています。

そういえば、私の上司の口癖にも、

「We have bigger fish to fry」

というフレーズがありました。

直訳すると、

「私たちは、もっと大きな魚を揚げるべき」

といった意味になります。はじめて聞いたとき、
キッチンで南蛮漬け用のアジを揚げている上司を想像して、頬が緩んでしまいました。

実際は、「もっと重要なことがある」「それより優先すべき大事なことがある」 という意味ですが、
ビジネス場で飛び出した可愛いフレーズに、ほっこりしたできごとです。

たくさんある、英語での面白い言葉、機会があれば使ってみてください。

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