アメリカ人の男性上司と話していると、
- 「この人はいいお父さんだなあ」
と感じる場面がたくさんあります。
どうして、いいお父さんだと感じるのか、
あらためて考えてみたとき、みんな褒めるのが上手い、という事実に気付きました。
子ども相手だけでなく、
仕事中も、なにかと褒める言葉が飛び出します。
週末に何をしていたか聞いて、その行動を褒める。
やるべき作業が完了したと報告したら褒める。
楽しいことがあった、とシェアされたら褒める。
もう、何をやっても褒められます。
日本ではなかなかみられない光景ですよね。
なにかと褒める体質は、褒められて育っているから、備わるのだと思います。
褒められて嫌な気がする人はいませんので、
私たちも真似してみると、育児や部下の育成に良い影響が出るかもしれません。
褒める言葉にもいろいろあり、
- 「Good for you!」
というフレーズは、以前紹介しました。
ですが、今回「いいお父さんだなあ」と感じたきっかけのフレーズは、
- 「There you go!」
です。
どんな場面で声をかけられたのか、紹介しますね。
私は、楽観主義ではありませんが、後悔するのが嫌いです。
ですので、嫌なことがあっても、かならずプラス方向で振り返ります。
たとえば、一生懸命考えた渾身の提案が、却下されてしまったら、
- 「却下されなかったら、長期間無駄な労力を注ぐ結果になっていたかもしれない。
早めに却下されて良かった」
という風に考えます。
体調が悪くて、3日間固形物を食べられなかったときは、
- 「これで週末にケーキを食べるのが、いつも以上に楽しみになった」
ミスをして、作業やり直しになったら、
- 「これだけミスをしたんだから、学びの回数が増えたはず。相当なレベルアップに違いない」
こんな具合です。
日本人的には、いわゆる負け惜しみですが、
冗談っぽく話していているため、上司はその度に、ウケてくれます。
そして、私の負け惜しみの言葉によくかけてくれるのが、There you go! です。
これは、
- 「その通り!」
- 「やったね!」
というようなニュアンスの、称賛や同意を示す表現です。
- “You finally solved it. There you go!”
- 「ついに解けたね!その調子!」
こんな風に言われると、嫌なことは忘れて、つい笑顔がこぼれます。
さて、
- Here you go!
という言葉も同じように聞こえますが、
こちらは「何かを手渡す」または「何かをしてあげる」というタイミングで、
「はいどうぞ」という意味で使われます。
別物なのです。
ちょっとした言葉の違いですが、意味は大きく変わってくるんですよね。
ネイティブではない私たちには、なかなか難しい部分だと感じます。