先日、社内で会話をしていて、
That is a kind of doozy one…
という表現を耳にしました。
システムのバグについて語っていた時の言葉なのですが、
こんな使い方をするのか、と引っかかったため、紹介します。
That is a kind of doozy one…
と私に言った人は、「とんでもない」「面倒くさい」というニュアンスで、
この表現を選んでいました。
ですが、英語の勉強をしていると、doozyは、
「すごい」「素晴らしい」といった場面で使用する例が多いですよね。
良い意味の言葉だと思っていたdoozyが、
マイナスのイメージで使われていたため、違和感を覚えたようです。
調べてみたところ、
「doozy」 は「素晴らしいもの」「驚くべきもの」「特に印象的なもの」を表す口語表現で、
ポジティブなフレーズにも、ネガティブなフレーズにも使えるようです。
最近は日本語でも、「やばい」という言葉が、良い意味でも悪い意味でも使われますが、
同じようなイメージだと考えると、理解しやすいかもしれません。
「Doozy」を、「とても素晴らしいもの」「際立って特別なもの」など、良い意味で使用する場合、
- 英語: “This dessert is a doozy! I’ve never tasted anything like it.”
- 日本語訳: 「このデザートは最高だ!こんなの食べたことない。」
という感じで使われます。
今回の例のように、「とんでもないもの」「大変なもの」という、驚きや困惑を伴う意味でも使用する場合は、
- 英語: “That traffic jam was a doozy. It took us three hours to get home.”
- 日本語訳: 「あの渋滞はひどかった。家に帰るのに3時間もかかったよ。」
といった表現になります。
どちらも同じ「doozy」のため、文脈や話の雰囲気・トーンでしか判断できず、
母国語ではない私たちには把握するのが困難な表現の一つ。
普段良い意味で「doozy」を使用する機会が多い方は、
違和感を覚えたタイミングで「悪い方の意味かもしれない」と疑ってみてください。
そういえば、以前視聴していたYou Tube でも、似たような言葉がありました。
フィンランド人のコメディアンによるスタンダップコメディだったのですが、このチャンネルでは、「ass」という単語が、良くも悪くもまったく違う意味で使われる例を挙げています。
- “In English, you can be a ‘badass’ hero or a ‘dumb-ass’ loser. Isn’t it confusing that your ass decides your value?”
- (英語では「バッドアス(かっこいい)」な英雄にも「ダムアス(間抜けな)」なバカにもなれる。お尻が人間の価値を決めるなんて混乱するだろう?)
ass(お尻)という言葉がついた場所で、意味がまったく変わる、という視点に面白さを感じました。
良い意味にも悪い意味にも使える言葉は、
身近な単語であればあるほど、複雑になっていく様相が可笑しいのかもしれません。