新年の色

例文・トピックス

以前、クリスマスの匂いについて、触れました。

国によっていろいろ違うものだと感じていたのですが、
英語圏にはイベントごとのイメージカラーもあります。
事細かに決まっていて、皆、意識しているのには、驚かされました。。

たしかに、海外でのビッグイベント=クリスマスのイメージカラーというと、緑と赤が思い浮かびます。
これは日本でも共通の認識だと思うのですが、
海外ではその他休日の多くにイメージカラーがあります。

似たような考えに「誕生石」や「誕生花」がありますが、誕生石を12ヶ月全部言える人は
あまりいません。好きな人は知っている、という趣味のような感じです。

しかし海外では、イベントごとに決められたイメージカラーを、
常識としてほとんどの人が把握しています。
クリスマスと同じように、このイベントはこの色、と誰もが口にできるのです。

行事のたびに家の中を飾ったり、
メッセージカードを作ったりしているうちに、覚えてしまうのだと思います。
祝日限定のおしゃれとして、イメージカラーが入ったアクセサリーを、
身につけている方もいらっしゃいました。

一例ですがアメリカでは、「オレンジと黒」がハロウィンで、
「オレンジと茶色」が感謝祭のカラーです。
どちらもオレンジが入っているため、はじめて知った時、
色がかぶる場合もあるのか、と感じたのを覚えています。

短い期間ですが、カナダやアメリカに住んでいたときには、
外へ遊びに行く家族連れなどが、洋服にオレンジ色の差し色を入れていたりして、
日本は違う楽しみ方をしていました。

そんな海外のイベントカラーには、それぞれの色に意味があります。

せっかくですので、アメリカの主要な祝日に使われる色と、色が表す意味をみてみましょう。

● ニューイヤーズイブ
○ 色: 黒または銀、金
○ 意味: 黒は洗練、金は繁栄と祝福を表します。

● バレンタインデー
○ 色: 赤、白
○ 意味: 赤は愛と情熱、白は純粋さを象徴します。

● セントパトリックスデー
○ 色: 緑、白
○ 意味: 緑はアイルランドと幸運、白は純粋さを表します。

● イースター
○ 色: パステルピンク(もしくはパステルカラー一般的に)、白
○ 意味: パステルピンクは春の喜び、白は純粋さと復活を象徴します。

● メモリアルデー、独立記念日(7月4日)、退役軍人の日
○ 色: 赤、青
○ 意味: 赤は勇気、青は正義を表します。(アメリカ国旗に基づく)

● レイバーデー
○ 色: 赤、白
○ 意味: 愛国的な祝賀では、赤と白がよく使われます。

● ハロウィン
○ 色: オレンジ、黒
○ 意味: オレンジは収穫、黒は死と神秘を象徴します。

● 感謝祭
○ 色: オレンジ、茶色
○ 意味: オレンジは収穫、茶色は大地を象徴します。

● クリスマス
○ 色: 赤、緑
○ 意味: 赤はキリストの血、緑は永遠の命(常緑樹)を象徴します。

● ハヌカ(ユダヤ系)
○ 色: 青、白
○ 意味: 青は神聖さ、白は純粋さを表します。

アメリカでは、これらのイメージカラーを覚えて、
飾り付けをしたり、ファッションに取り入れたりするため、日本人からすると大忙しです。

では日本は……というと、ご存じの通り「慶事が赤白」「弔事が白黒」という色の決まりがあります。

ですが、日本の色彩は、特定の儀式や感情的な背景が結びついていて、
赤白は「お祝いごと」や「吉事」などのおめでたいとき、
白黒は「悲しみ」や「厳粛な場」を象徴するとき、というように、しっかり線引きされています。

日本の場合は、祝日ごとに色がある、というより、
その時の感情に気を使いながら、色を選んでいるんだなぁと感じました。

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