よく使われるビジネス文章に、
- 「Looking forward to hearing from you.」 お返事お待ちしています。
というフレーズがあります。
定型文の一つとして、メールなどで送っている方も思います。
この「お返事をお待ちしています」という言葉、
文字通りに捉えれば、「あなたからの返信を待っていますね」という意味です。
ですが私は、ちょっと意識して、
“相手からのアクション待ちである”、ここを明確にするために、使用しています。
会話やメールのキャッチボールをしていて、
次は相手のターンなのに、
相手自身は「自分がボールを持っている事実を理解していないケース」、ありますよね。
このような時、
- 「あなたが詳細を整理して、連絡をくれたら対応します」
- 「〇〇さんが処理を終えたら、こちらでの作業を進めます」
といった文章を送る方が多いと思います。
もちろん、日本人であればきちんと読んで、詳細の整理、処理をした上で、連絡をくれるはずです。
ですが英語圏では、
あなたが○○したら、という部分を聞き落としたり、読み飛ばしたりされがちです。
「対応します」「こちらで作業を進めます」という最後の部分だけを読み、
都合良く解釈して、「自分のターンは終わったのだ」と勘違いしてしまう例です。
このようなトラブルを防ぐために、添えると効果的なのが、
「お返事をお待ちしています」です。
この一言があるだけで、あなたからの返事がなければ動かない、という意志を示せます。
聞き飛ばし、読み飛ばしがあったとしても、
「最後にお返事をお待ちしています」で締めれば、
自分からのアクションが必要だと気付けます。
この言葉を聞いて、「何の返事だっけ?」と確認したり、
メールを読み返したりする、きっかけにもなります。
「Looking forward to hearing from you.」を添えても、
返事がくるかどうか怪しい、という場合は、より具体的に記してみましょう。
- 「〇〇さんが詳細を整理した後、私への連絡を待っています」
- 「○○さんからの“処理を終えた”というメッセージを待っています」
ここまで書けば、なにを待っているのかが一目瞭然になり、行動に移しやすくなります。
こちらとしては、「あなたがやるまでやらない」という気持ちなのですが、
具体的に書くことで、親切なメッセージに捉えられる場合もあり一石二鳥です。
日本人の常識では、
- 「ここまで書いたら、しつこいと思われそう」
- 「いちいち詳細を書くのは、相手にたいして失礼だ」
そんな風に考えがちですが、これらはすべてビジネスの事例。
しつこい人、失礼な人だと思われようが、やってもらわなければ仕事が前へ進みません。
業務上、必要な内容の場合は遠慮せず、「お返事をお待ちしています」の言葉を添えて、
立場ややるべきことを、理解してもらいましょう。