以前あるオーストラリア人から、
- 「あの日本人の営業さん、会って話すとユーモアがあって楽しい人なのに、メールは怒っているみたいにぶっきらぼうなのよね」
という話を振られました。
その日本人男性は高い役職についているのですが、
威圧的な態度は一切取らない真面目で誠実な性格の方です。
英語も堪能で、正確な英語を話されます。
そんな彼がなぜ? と意外に思い深掘りすることに。
- 「どこでそう思ったの?」
と聞いてみると、
- 「だって彼、出だしからガンガン要求してきて、とりつくしまもないんですもの。社交性も何もないわ。挨拶もないのよ?」
という返事。
なるほど。
彼女の言葉を聞いて、理由が分かりました。
おそらく彼からのメッセージは必要最低限の要件のみで、
彼女への気遣いが一切なかったのでしょう。
日本語メールでも、
相手の状況を思ったやさしい一言があると、温かな気持ちになります。
梅雨時期の会場案内に、
- 「雨天が続く季節です。ご来場の際には地下道をご利用ください。
濡れずにお越しいただけます」
このような言葉が添えられていたら、
直接声をかけられたような嬉しい気持ちが芽生えますよね。
その他にも、
- 「先日はありがとうございました」
という一言は大きな意味を持ちます。
これをすっと言えるかどうかで、相手との関係性が違ってくるでしょう。
その一方で、英語メールは要点のみを伝える方が良い。
文章開始から3cm以内(スクロールしないで済む範囲)に要点を書かないと読み飛ばされる、
という常識があります。
そのため件の日本人男性は、
3cm以内に要件を伝えることのみに集中してしまったのでしょう。
しかしビジネスを成功させるためには、
相手を思ったコミュニケーションも必要です。
相手の心へ届く内容にするために、
英語メールのルールに則りながら、
文頭や文末に短く気遣いの言葉を添える、という工夫をしてみてください。
今回は、
- 「何を伝えたらいいのか分からない」
- 「気遣いの言葉がつい長くなってしまう」
という方のために、短くスマートに使える社交的なフレーズ例を集めてみました。
英語メールが事務的になっている方は、一言添えてみてください。
無難なフレーズ
- Hope this email finds you well.
(フォーマル感がありますが、使い古されているためと嫌う人もいます) - I hope you are having a productive week
(週の後半で使われる言葉です)
カジュアルなフレーズ
- Happy Wednesday!
(何曜日でも大丈夫です) - I know you’re swamped, so I’ll be brief.
(すぐに本文に入れて便利です) - Hope you’re surviving the day!
(忙しい人には適切です) - Hope you had/have a great weekend
(休暇明けや月曜日に使えます)