今回のテーマは、国によって違う97の数え方です。
有名な話なので、ご存知の方はごめんなさい。
何度聞いても面白いなあと思う話なので、
はじめての方も前に聞いたことがある方も、ぜひ読んでいただければ嬉しいです。
各国のカンマについても、この後違いを紹介いたします。
・国ごとに違う97の数え方
それではまず、日本語の97から考えてみましょう。
日本の97は、九十七と表わしますよね。
つまり、9(九)×10(十)+7(七)という考え方になります。
言われてみれば、そう、「掛け算」を使っているんです。
これが英語になると、ninety sevenになります。
日本とは違い、90(ninety)+7(seven)と「足し算」で考えます。
ドイツ語では、siebenundneunzig
日本とは逆に、7(sieben)+(und)9(neun)×10(zig)の順に表わしています。
デンマークでは、syvoghalvfemsindstyve
二十進命数法が使用されているため、ここからはかなりややこしくなります。
7(syv) +(og) ½(halv) 5(fem) x(sinds) 20(tyve)
5×20の20のうち、5番目を半分にする、という計算で7+90にたどり着きます。
フランス語では、quatre-vingt-dix-sept
こちらも二十進命数法が使われています。
4(quatre) ×20(vingt)+ 10(dix)+ 7(sept)と表わします。
私は学生時代、第二外国語がフランス語だったため、この違いを学びました。
日本とは違う計算方法に、頭がこんがらがってしまったのですが……
実は日本の九十七も、英語圏の90(ninety)+7(seven)に慣れている場合、
掛け算が入るため、難しく感じるそうです。
なんで、「足し算じゃないんだぁ!」と叫んでいたアメリカ人の友人を思い出しました。
・国ごとに違うカンマの使い方
海外相手に仕事をするようになって、97の表し方だけでなく、カンマの位置にも悩まされました。
日本では、1,000、10,000など、3ケタごとにカンマを入れるのが一般的です。
どこの国でも同じだと思っていたら、国によってそれぞれのルールがあると知り、驚きました。
こちらも一緒にみてみましょう。
- アメリカやイギリス::3桁ごとにカンマで区切る。小数点もカンマで区切る(日本と同じ)
- フランス::3桁ごとにスペースで区切る
- ドイツ:3桁ごとにピリオドで区切る。小数点以下はカンマで区切る
- インド:カンマを使い、インド特有の単位で区切る
説明だけでは分かりにくいと思いますので、百万と千二百三十四を実際に区切ってみます。
- アメリカやイギリス 1,000,000 1,234
- フランス 1 000 000 1 234
- ドイツ 1.000.000 1.234
- インド 1,00,00,000 1,234
インドの区切り方は、1,000まではアメリカやイギリスと同じです。
ところが次から突然2桁ごとの区切りになるため、慣れていないと混乱してしまいます。
出身国が異なるメンバーとの会議では、
それぞれが慣れた区切りを使いたがることもあり、議論が紛糾して大変です。
このほかにも、
ドイツとは逆に通常はカンマ、
小数点以下はピリオドで区切るオーストラリア。
アポストロフィを使用するスイスなど、表し方はさまざまです。
海外相手の数字の書面などを用意する場合は、その国のルールを配慮する必要がありますね。