海外の育児や教育方針をみていると、
- 「怒っちゃいけない」
- 「とにかく褒めて育てる」
という育て方が多くみられます。
これは、社会人になっても同じで、良い部分を積極的に褒めるのが当たり前です。
できて当然のことでも、きちんと褒めて認めてあげる。
ささいなこと、小さなことでも、積み重ねた事実を褒めてあげる。
そんな光景が、子育て現場でも、会社内でも見受けられます。
このように、海外では「できた」を加点していく方針なので、日本で目にすることが多い、
- 「失敗の原因を知ろう、考えよう」
- 「なぜいけなかったのか、理解しよう」
という検討には、いたらないケースがほとんどです。
というよりも
そもそも、「Why」ではじまる質問は厳禁、という問題もあります。
Whyから入ると、
詰問に聞こえてしまうため、避けるべき禁句と言われています。
それでは、海外の相手に「なぜ?」と問いたいとき、
どのように言い換えるのが良いのでしょうか?
正解は、
- 「そのように思い至った動機は何でしょうか?」 “what motivated that decision?”
です。
「なぜそう思ったの?」と似ていますが、
WhyではなくWhatであれば、言葉として許されるのだそうです。
他にも、
- 「そう思いついたのはなぜ?」 “how did this idea develop?”
と聞くのも良い方法です。
こちらは、無生物主語の「Idea」を使用することで、
あなたのことを詰問している訳ではない、という意志を示せます。
外資系企業などとの取引で、Whyを使いたい場面が訪れた時は、
WhatやHowを代わりに使ってみてください。
場合によっては、こんな表現も使われます。
- 「ちょっと理解のために教えていただきたいのですが」“Help me understand”
- 「どうやってこうなったのか、私にご教授いただけませんか?」 “Please tell me about the way this happened?”
この表現、古いたとえになりますが、
まるで刑事コロンボか古畑任三郎のようなイメージですよね。
低姿勢ながらじわじわ相手を追い詰める聞き方です。
言葉の裏側を気にしてしまう日本人にとっては、
逆に怖い聞き方ですが、
海外ではやんわり教えを請う言葉として、使用されています。
国が変われば文化が変わる、分かりやすい例の一つです。
英語圏の人がミスをしてしまったり、
自分と異なる意見を持っていて理解できなかったり、と言う場合は、
Whyを避けて、紹介した例のような言葉を選んでみてください。