以前、一緒に仕事をしている人から、
“I have four deals in my forecast, all eyes on fire.”
と言われました。
I have four deals in my forecastは、
私は売上につながりそうな4つの案件を持っている、といったニュアンスですが、
all eyes on fireの部分で首を傾げてしまいました。
すべての目が炎の上に乗っているという表現。
意味としては、「注目されている」なんだろうな、と理解しましたので、
「私が持っている売上につながりそうな4つの案件に、周りの人間が注目している」
と解釈したのですが、
表現としてonが使われるんだ、というのは新鮮な驚きでした。
これがI am on Fireなら、
「今日はめちゃくちゃ調子がいい!」「絶好調だよ!」
という意味になります。
Your house is on fireであれば、
そのまま文字通りに「あなたの家が火事だ」となります。
でもAll eyes on fireでは、
ちょっと意味が通じませんよね。
ここで使われているeyes on Fireは、
実際に目が焼かれている訳ではもちろんありません。
イメージとしては、メラメラと目が燃えているようだった、
という捉え方で、情熱を持っていた、輝いていた、というニュアンスなのだそうです。
言われてみれば、主人公の目が炎になっているイラスト、
ありますよね。
そこへAllが加わるので、その場にいるすべての人が、
彼の案件に情熱的な視線を注いでいる、
注目しているという意味合いになります。
日本人の私たちは、There was a fire in their eyes.
(彼らの目には炎が宿っていた)であれば、
すぐに意味を理解できます。
こちらはInなので
、瞳の奥で燃えている熱意、情熱であるとすぐ伝わります。
ですが、今回の例文
、“I have four deals in my forecast, all eyes on fire.”はinではなくてon
瞳の中ではなく、燃えているのはeyesそのもの、
と解釈するべき文章のようです。
ここまでを検討の上、もう一度文章を見ていると、
周りの仲間が揃って彼の4つの案件を熱心に見守っている様子が想像できます。
それだけでなく、瞳を燃やすほど自分の仕事に注目されるなんて
「やれやれだよ」
そんな彼の心境まで、伝わってくるような気がしました。
日本人は、自分の仕事に皆が情熱的に注目しているんだよ、
なんて言葉は、まず言いません。
注目を集める事案だったとしても、結果が出るまでは静かに待つ人が多い気がします。
一方の英語圏では、自分がしてきたこと、
手腕、良い結果になりそうな仕事の共有、
周りに褒められたことなど、伝えたいことはどんどん話す印象があります。
結果を前に不安でいっぱいになってしまう人、
悪い方向に考えすぎてしまう人からは信じられないと思いますが、
海外では先のことを考えすぎない人がほとんど。
あとは、結果を待つだけの状態だからです。
onの使い方の驚きからはじまり、
自信に満ちている気持ち、
注目されて嬉しい気持ちが素直にあふれ出る、アメリカ人のポジティブさが面白いなと感じた一件。
自分で使う機会はあまりないかもしれませんが、
タイミングがあれば使ってみてください。



