実力主義の外資系でも無言実行では通じない

考察

「外資系は実力主義だから、エコひいきがなくて羨ましい」
「日本では頑張りや経過が評価されるから、自己PRが面倒くさい」

外資系に、こんなイメージを抱いていませんか?
このような考えで外資系に飛び込んでしまうと、残念ながら失敗してしまいます。

外資系企業は実力主義だからこそ、黙っていては評価されない世界です。
営業のように数字で実績を示せる職業であっても、
上手に自己 PRできない場合、正しい評価が得られません。

なぜ自己PRが求められるのか。
その理由は、

「実力=自分の身を守る力量」

だからです。

どのようにして自分の身を守れるのか、そのために何をしているのか。
自ら具体的に伝えられないと、評価にはつながりません。
自分の身を守る力量を示すために、何が必要か。

私が考える3つのポイントがこちらです。

(1)自分の実施した仕事を継続して報告・明示化する
(2)上司及び周囲に結果・経緯を常に共有し、何をしているのかが明確にする
(3)言われる前にプロアクティブ(前向き・積極的)に対応できる

今後、外資系企業に勤める機会や、海外の上司を持つようなことがあれば、
具体的に次のような点に注意して進めましょう。

● 自分がしている作業について、定例会議などで都度自分から報告する
● メールや文書で、事実を記しておく
● 上司がそのまま自分の報告に盛り込める内容で、分かりやすく的確に報告する
● 仕事の途中経過を報告し、方向転換が必要か上司にチェックを仰ぐ
※上司にチェックさせるのではなく、自らチェックを仰ぐ点がポイントです。

外資系上司から見て良い部下とは、
「ほったらかしにしておいても成果を出す部下」、「
問題があれば相談に来るけれど、ほとんどの問題は自分で解決案を見出せる部下」
です。
「そんな都合がよい!勝手なこと言って!」とも思いますが、
高い給料をもらって競争しているのですから当然と言えば当然です。
部下の仕事を全部チェック・指導しなければいけない、
という状態では、上司の身動きが取れなくなってしまいます。
外資系における上司の仕事は部下の仕事環境の提供であって
部下の仕事内容の管理ではないからです。

上司は複数の部下、一人ひとりに時間を割けるほど暇ではありません。
扱いやすく信頼も得られる「自動運転型」の部下を目指して、的確な行動を心がけましょう。