外資系企業はフラットな組織?上手な人の動かし方

ちょっとしたコツ

Lead without authority

これは、権限なしの統率とでも訳すのが正解でしょうか。
この考えは外資系企業で働く際、非常に大切だと感じています。
その意図は、Manage down/up/across につきます。
自分のレポートラインや部下以外の人も含め、周りをどう意図通りに動かすかが重要です。

外資系企業では、自分の部署しか動かせないでは、役に立てません。
このあたりの意識を高めるためでしょうか。研修にも、

  • ”Manage without authority (職権を使わずに人を動かす)”
  • “Lead with Empathy(共感を使って人を率いる)” 
  • “Leadership (リーダーシップ研修)”

など、組織運営論的教育が、数多く用意され、
一定職務以上になると受講を勧められます。

欧米はフラットなイメージが強いかもしれません。
ですが、首を切る権利は上司が持っています。
そのため、上司・部下のつながりは、想像以上にしっかりしています。
日本人からすると、日本以上に「ひらめ(上ばかり見ている人)」が多い環境とも感じます。
上司の言うことに添わなければ職がなくなるので、仕方がないのですが。

しかしだからこそ、Manage UPが大切になります。
現場を知らない、個人主義な文化の中。
こちらの状況をよく理解していない上司が、無理難題を持ってきたら?
どのように問題を操り、適切な落としどころに持っていくかが重要になります。

この時、

  • 「言われたからやりました。指示が悪かったんです」

という対応はNGです、100%通じません。

どう引き受けて、成功するための正しい指示を引き出せるか、
部下側の手腕が問われるのです。
良い部下になるためには、期待された結果を出すだけではダメだと、心得ておきましょう。
期待されていないところでも、期待されたところでも結果を出すのは当たり前。
間違った指示は適宜修正しながら、より有効な結果を生み出せる、そんな力が求められます。

上司側は、
力関係が違うからこそ、Manage Across(周囲の人を動かす)という考えが求められます。
他部署に関連した事例の場合、
相手はそれぞれの優先順位に従っていて、こちらの大義名分はお構いなしです。
会社のため、お客様のためにやって当たり前。
こちらがそう思っていても、通じない場面が多々あります。

  • 「お客様が困っているんだぞ!」

という、日本の会社だったら殺し文句となる言葉も、

  • 「それはあなたが管理・監督・解決する問題です。私たちはサポートしますが、オーナーシップである貴方の問題ですから」

こんな風に言われかねません。
いかにして、相手を同じ目標・土俵に立たせるか。
Manage Across ではこの力量が大きく問われます.

組織運営論を学ぶ機会があれば、積極的に触れてみてください。

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