困難を解決するアプローチ方法

考察

メンタリングやコーチング、職場の指導を行っている際に、頭を抱えてしまうケースがあります。
次の対策が練り出せず、相手の状態がわからないときです。
なのですが、実はそれでも解決はできてしまうのです。
私自身はわからないのに。

当然のことですが、私がどれほど状況を把握していても、当事者になることはできません。問題の解決のためには、当事者が自身の問題に向き合い、対策を練り出すことが必要です。本人にしか問題はわかりませんし、解決できないのです。

そんな時に私ができることといえば、ギャップを炙り出す作業です。
困難というのは、現実と理想のギャップの元に生まれます。

  • 目標とする成果と今の成果が異なる
  • 想像する未来と現在が異なる
  • 自分がやりたいことができずにもがいている

どのケースも、現実と理想のギャップがあるのです。

人は困難に直面すると、いかに困難であるかに着目してしまいがちです。
あれもダメ、これもダメ、これが足りないなど、問題ばかりが脳裏によぎります。

問題提起するのは悪いことではありません。
ですが、ある程度問題点を洗い出したら、次に、”あるべき姿と理想”を今一度整理することが必要です。いきなりその問題や困難を解決しようと思っても、本来の問題点に辿り着けません。
あれもダメ、これもダメ、ダメダメ言ってても問題が解決しないのは明確ですよね?

あるべき姿と理想の間には、必ずギャップが生じます。
”本来あるべきものが欠けている”、”本来なくても良いものが存在している”といったことを整理していきましょう。
その整理ができたら、ギャップを埋めることも容易です。
また、ギャップをゼロにするだけではなく、小さくすることに努めることも大切です。

問題に直面した時、何も考えずにいきなり解決しようとすると、問題の大きさと解決の難しさに挫折してしまうこともあるでしょう。
そんな時は理想と現実のギャップを見据え、その差分を縮める考えを持てば、解決までの道筋が見えるようになってきます。