英語を話す時、I や Youを主語にしてしまうと、「対立」を暗示する会話になりがちです。
私たち日本人としては、つたない英語を使っていることもあり、
できるだけ対立が起きない言葉選びが重要になってきます。
Iを繰り返して「私は、私が」という自己主張風になってしまったり、
Youの多用で「貴方が、あなたは」という詰問風になったり、という未来は避けるのが賢明です。
では、どんな言葉を使用するのが、正解なのでしょうか?
IやYouの代わりに多く耳にするのが、Weを使う手法です。
ですが、Weを使うと、
相手がするのか、自分がするのか、
この問題は誰の責任なのか、といった部分が分かりづらくなります。
どちらかがチケットを切る必要がある場面で、
- We need to log tickets to solve this issue.
- この問題解決のためにはチケットを切らないといけないね。
と言われたら、相手は当然、
発言者がチケットを切ってくれるのだと認識します。
自分にその気がなくても、
相手から「Thank you!」という返事を受け取ってしまうでしょう。
とはいえYouを使用してしまうと、
- You need to log a ticket to solve this issue.
- この問題解決のために、あなたはチケットを切らないといけない
このようなきつい表現になります。
相手がチケットを切るのが当然の場合は、
問題になることはありませんし、
相手が切るべきではない場合も、「どうして自分が?」と言われるだけですが、
日本人的にはちょっと引っかかる一文です。
「IでもYouでもWeでもない表現で、問題を解決したい!」
それなら、
無生物主語を使ってみましょう。
無生物主語を上手に使うために、
「It + 動詞(Be動詞以外)」を選ぶのがコツです。
こちらが例文になります。
- It seems like you may need to log a ticket to solve this issue.
- この問題解決のためには、どうも貴方がチケットを切った方がいいみたいね。
この言葉なら、誰がすべきか明確な上に、表現が和らいだ感じになります。
無生物主語を選んだことで、主観的な印象が薄れ、
客観的なイメージに変わったのが分かります。
ポイントは、Be動詞を使わないこと。
BE動詞が入ってしまうと、
せっかく無生物主語を使っても印象が薄くなり、後ろの部分に注目が集まります。
例をみてみましょう。
- It is clear that you may need to log a ticket to solve this issue.
- この問題解決のために、貴方がチケットを切らないといけないのは明確だ。
これでは、表現が和らいだとは言えません。
その他にも、知り合いのネイティブはこのような言葉を使っていました。
- It occurs to me that I am calling out the project deadline, but wanted to see if you wanted to mention that yourself?
- プロジェクトのデッドラインについて私が言及することになっていましたが、もしかしたら貴方自身でそれについて言及したかったのかということを思い付いたのですがいかがですか?
どうしをこうかてきにつかっていますよね。
- It came to our attention that the automation removed the data
- 自動化によりデータが削除されたことが判明しました。
このように、幅広い場面で活用できるIt に動詞(Be動詞以外)をつける表現。
便利ですので、ぜひ意識して使ってみてください。