仕事とは「想像力」、そんな風によく考えます。
お客様や社内の同僚、上司の脳内を想像しながら配慮して、先回りして……
事前にどれだけ考えられるか、その違いでビジネスの成果が大きく変わると思います。
とはいえ、すべての人が配慮できるわけではなく、得意不得意があります。
私自身も、気遣いが得意ではないため、余計にそう感じます。
相手がどこまで理解しているのか。
こちらが理解していなければ、ただしい配慮はできません。
お客様が何を欲しているのか、分からなければ適切な提案ができません。
面と向かってであれば、ある程度相手のことを想像できますが、
メールとなるとさらに難易度があがります。
情報量に限界があるため、想像の範囲も限定、混乱が起きやすいツールといえます。
そんな中、私が勤める会社はポルトガル出資なのですが、
ポルトガル人がよく使う英語に、「Imagine…」があると気付きました。
Imagine if からはじめて、
「〇〇という状況だったとしましょう。そうなると、、、となりますよね?」
といった風に、前提状況を擦り合わせます。
この話術、一人だけではなく大勢が、
しかもポルトガル人だけが使うので、
企業独自のものではなく、お国柄なのかなぁと感じました。
ところで、ポルトガルならではのこの表現、優れていると思いませんか?
どういう状況を想定しているのか、先に共有できるため、話している状況がはっきりします。
こちらが想定外を指摘する場合も、同じく
「別の状況を想定して見てよ、例えばさ、逆に〇〇という風な時には、、、」
といった形で会話がどんどん進んでいきます。
このように、特定の言語圏で多く使われるフレーズが少なくありません。
アメリカ人で言うなら「You know」でしょう。
文章を一つ言うごとに、句読点のように「You know」をつける人が見受けられます。
日本語のイメージでは、
「〜だよね?」「〜じゃない?」「でしょ?」
そんな共感を求める感じです。
このような、疑問形の尻上がりイントネーションで、
相手側に同意を求める話し方は日本特有のものでもあります。
穿った見方かもしれませんが、深層心理的に「当然そうだよね?」といった
相手に敵意がないことを確かめながらなのかなぁと、感じなくもありません。
ちなみに、韓国人は「Actually」をよく使います。
これは「本当のところは」「実際のところ」と言う意味です。
この言葉が出ると、
「じゃあ今まで話していたことは上っ面で、深いところは話していなかった」
これから、深い話を共有するぞ、という意味なのがわかります。
韓国文化でも、日本にあるような裏表や、ウチと外の文化があるのかもしれません。
日本人のフレーズ使用率がダントツに高いのは、ご想像通り「I am sorry」です。
謝る必要のない場面で、日常的に「I am sorry」が聞かれます。
その他にも、私たち日本人は、まわりの皆さまのお陰で生かされている、
という認識が深いのですが、この発想そのものが実はお国柄なのでしょうね。
さまざまな国の口癖に触れながら、
お国柄を知ればより良い付き合い方がみえてきそうだと感じました。