「Echo back」(エコーバック)と呼ばれるテクニックがあります。
エコーバックという単語の通り、相手の言ったことを、そっくりそのまま繰り返します。
頷きとも異なり、相手が使った言葉、単語を繰り返すのがポイントで、言い換えたり要約することもありません。
非常にシンプルですが、絶大な効果が得られます。
例えば、相手が「つかみたい」と言ったとしましょう。
エコーバックの手法では、「つかみたいのですか?」または「つかみたいのですね」という相槌を打ちます。
同意語に言い換えるのではなく、相手が使った言葉を使用することによって効果が生まれます。
同じ言葉を使用することで深い会話に発展したり、相手に対して、より理解度の高い安心感を与えることができます。
とくに業界用語や隠語、ニュアンスの含まれる用語が出た時にはこのエコーバックの手法に基づき、繰り返すのが有意義です。
英会話においても、エコーバックは絶大の効果があります。
普段聞き慣れない単語が出てきた場合は、相槌の意味でオウム返ししてみましょう。
相手は自分が選んだ単語をそのまま使用してくれたことに気が付きます。
例え、気が付かなかったとしても違和感のない安心感を与えることができます。
ただ相槌をするよりも、親身になって聞いてくれてるという実感を感じさせることができるのです。
ストローク理論
このエコーバック、オウム返しの手法は、交流分析におけるストローク理論に通ずるといわれることがあります。
無条件下において、肯定的なストロークを返すことは、「何の条件や要求もなくありのままで良い」という反応にとれます。
無条件・肯定的ストローク=存在の肯定
これが、より信頼感のおける交流に繋がっていきます。
相手が使用したいつもとは違う言葉を認識し、それをそのまま返すことで、無条件に受け止めたことを示せます。
これにより、相手は”受け入れられている”という肯定感、そして、安心感を得ることができるのです。
人間関係というのは深いもので、信頼をつくるというのは難しいことでもあります。
とくに言葉や文化の違う外国人との人間関係で信頼を成しえるのは非常に困難です。
あなたも外国人との人間関係に悩んだ経験があるのではないでしょうか?
そんな時におすすめなのが、エコーバックという手法です。
エコーバックが1つのきっかけとなり、より良い人間関係が築けることたくさんあります。
人との交流において欠かせない”信頼”の獲得に役立てれば幸いです。