日本のコンビニや薬局には、ウコンやヘパリーゼのドリンクや錠剤がつねに並んでいます。
飲み会の予定がある場合、事前に購入して準備しておく、という人も多いと思います。
そんな日本ではよくみかける光景ですが、
あるとき、日本に来た外国人の方が、飲み会前にこれらのドリンクを渡されて、
大笑いをしていました。
「日本人は備えるのが好きな人種だって知っていたけど、二日酔いにも事前準備をするのか?!」
そう、おかしそうにそう話す相手を前に、
何がそんなに面白いんだろう、ときょとんとしてしまいました。
それくらい、日本人流のお酒の飲み方が、当たり前だと思っていたんですね。
日本人と外国人では、まずお酒を飲める量が違います。
体格や体質もありますが、欧米人は相当な量を飲んでも平気な顔です。
たくさんお酒を飲んで、大騒ぎしたとしても、
翌日二日酔いになるケースはほとんどありません。
少し体調が悪くても、コーラを飲んだらすっきりする程度、それが欧米人です。
また、ある程度の役職に就いているビジネスパーソンの場合、
大酒を飲んで大騒ぎをしても、翌日に響かない飲み方をわきまえています。
ところが、私たちアジア人は、アセトアルデヒド耐性という問題もあり、
世界の中でもお酒に弱い人種です。そもそもお酒に弱いため、
飲む量をわきまえたくても、欧米人には信じられない量で酔っ払ってしまいます。
二日酔いになりやすい、顔が赤くなりやすい、そんな悩みを抱えている方が多く、
1滴も飲めない、という人も少なくないのも日本人です。
一方の欧米人やアフリカ系の方は、基本的に飲めて当たり前。
「飲めないから」とお酒を断りたいのに、意味を理解してもらえない……
そんな悩みを抱える日本人もいます。
このような背景もあり、日本人が二日酔いのリスクを避けるために
ウコンやヘパリーゼを手にしていても、
欧米人は「翌朝のための対策か」とは受け取りません。
その結果、手渡されたドリンクを前に、
「わざわざこんな準備をするなんて、二日酔いになるリスクもあるのに、
君たちはどれだけ飲んだくれになる気なのか」と
爆笑したのです。
そこまでして飲みたいのか、どれだけ飲む気満々なのか、
そんな驚きもあったでしょう。
日本人にとっては身近な二日酔いですが、
お酒に強い多くの人種にとっては、滅多に起きないレアなできごと。
皆さんも、日本の感覚でドリンクを手渡して、びっくりされないように注意してください。
二日酔いに備えたつもりが、飲み会に気合いを入れている人、と思われ、
逆に飲まされてしまうかもしれません。