パーキングロット:覚えておきたいミーティングテクニック

ちょっとしたコツ

何時間も続く会議の中で、何度も議論が堂々巡りする。
そんな場面に出会ったことはありませんか?
コロナの影響で出張が減り、ZOOM会議を選択するケースが増えました。

気軽に開催できるため、
「会議の回数が増える一方……」
という方も多いと思います。

ですが、私たちが会議に使える時間には、限りがあります。
この限りある時間は、ダラダラとした会議ではなく、
もっと有効に活用するべきです。

私は、日本企業から外資系に転職したのですが、
外資系企業では、会議の時間が非常に短く、驚かされました。

大抵30分。長くても1時間。
1時間を超えるような会議は、滅多にありません。
いったいなぜ、外資系企業では、スムーズに会議が進行するのでしょうか?

その理由は2つあります。

    ●参加者は発言する人だけ。出席するのが目的の形式的会議が少ない

    ●会議テーマが明確であり、ゴールが明らか

発言する人のみが、明確なテーマに添って話を進めるため、
短時間で終了できます。

実際の様子をご紹介します。
外資系では会議のはじまりに、ことの経緯や問題を、
長々と再確認する時間がまずありません。
全員の意識合わせを簡単にすませたら、参加者がすぐ自分の立場や意見を述べ、
結論とアクション・結果を導き、次の議題に移ります。

はじめのうちは、討議を尽くしている感覚が得られず、慣れるのに苦労しました。

さまざまな可能性や潜在的な問題点を総ざらいしてから、
全員が納得いくプロセスを踏む日本流と、大きく異なるからです。

しかし今ではすっかり慣れ、非常に楽だと感じています。

その一方で、自分の意見を言いづらい、という問題点も見えてきました。

淡々と進む会議へ、自分の意見を残したいケースもあります。
このように、短時間で結論へたどり着き、意見がおざなりになりそうな場合は、

Let’s take this in a parking lot.

と口を挟みましょう。

Parking Lot =駐車場という意味ですが、
「ちょっと脇に置いておく覚え書き」
という意味でも使われます。
課題・結論が出ているため、自分の意見への対応は不要かもしれません。

ですが、大切な観点や討議すべき内容がある場合は、パーキングロットに記載することで

    ●議事録に残る

    ●課題として明確に載せられる

というメリットがあります。

パーキングロットの意見は、
脇に置かれたまま忘れ去られないように、自らフォローしましょう。
適切にフォローできれば、
問題提起や自分の言いたいことを伝えるきっかけにできます。

皆さまも、会議で自分の発言・見解がおざなりにされそうな時は、

    ●This is worth taking a memo in the parking lot.  Let’s park it and re-visit later

    ●これは留意する価値があると思うのでパーキングロットに記載しておいて、
    後で検証しましょう。

といった言葉で、内容を残しておきましょう。