ハグする?しない?

考察

海外の人と話していた時、

“Are you a hugger?”

と聞かれ、驚いた経験があります。

外国ではハグが挨拶。
日本人は勝手にそう思い込みがちですが、
実際は
あいさつとして両頬にキスする人
握手する人
軽くハグする人
など、コミュニケーションの仕方はさまざまです。

また、ハグによるあいさつが浸透している国であっても、
実はハグを好む人と嫌いな人がいます。

そこで冒頭の、

「あなたはハグする人?」

という確認の言葉が登場しました。

このケースでは、相手がハグ嫌いな人でした。
そのため、もしもよければあいさつはハグではなく、握手にして欲しい。
という要望を自然に伝えるため、“Are you a hugger?”と尋ねたようです。

ネットをみていると、ヨーロッパではハグが当たり前。
アジアではお辞儀をするべき、といったマナーを多く目にします。

「郷にいれば郷に従え」

という考えもありますが、
やはりハグ好きな人はハグで気持ちを示したいですし、
握手で済ませたい人はハグを避けたい、ここは平行線だと思います。
私も、ヨーロッパ人上司があいさつのたびに、
両頬にキスされるのが苦手でした。

両頬へのキスをどう思うかイギリス人、アメリカ人、オーストラリア人の同僚に聞いてみたのですが、「判断に悩む」という意見ばかり。

そこで、自分なりに考え、答えを出した結果が、

「ハグやキスなどのコミュニケーションは、こちらの態度を先に示す」

という結論です。

両手を広げて ”Yes! I am a hugger”とポーズをしながら歩み寄る。
右手を差し伸べて”I am a shaker” と握手を求めにいく。

日本流に、はじめからお辞儀であいさつする、といった方法で気持ちを示すと、相手も、

「この人はハグするべき?それとも握手?」

そんな悩みを持たずにすみます。

挨拶にはそれぞれの想いが込められていますが、
相手が望まない挨拶では、受け取った側の心象が悪くなってしまいます。
正しい正しくないが、
相手によって変わるなら、自分のやりたい方法を先に示しましょう。

”I am a hugger”と伝えた後で、
“Are you a hugger?”とたしかめると、よりスムーズなコミュニケーションになります。

海外相手のあいさつで悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。