ダメもとで聞いてみるのは危険!

例文・トピックス

「ダメだと思いますが、一応聞いてみます」

という言葉。
日本では、誠意ある対応として受けとられます。

「在庫はないとシステムにはありますが、ダメもとで本社に確認します」
「ルール上はダメなのですが、ダメもとで例外対応できないかどうか本社に確認します」

このように断りを入れた上で確認した後、

「やはり本社からダメと言われました、申し訳ありません。」

このように頭を下げることで、
やるべきことは全部やってくれたのだと感謝されたり・納得してもらえたりする場面が
少なくありません。

ですが、外資系の会社でのダメもとは、非常に危険な行為です。
自らの評判を落とすだけでなく、最悪の場合、お客様へ迷惑をかける結果になりかねません。

海外側の担当者は、このように考えます。

「この人は、ダメなもの、システムでできないこと、
ルールで禁止されているにもかかわらず、
ダメもとという言葉を使っている」

「理解力に問題がある人なのか、
それとも社会人としてもルールを弁えていない非常識な人なのか」

そんな疑問が頭に浮かんでいることでしょう。

良かれと思ってダメもとの相談をした結果、
海外側の担当者は、あなたのお客様に対して
「非常識を要求するモンスター顧客」だと
あなたの言葉から受け取っているかもしれません。
お客様のための確認が、知らぬ間にあなたのお客様の海外での評判を落としているかもしれません。

また、ダメもとで話を進めた張本人は、
「モンスター顧客を制御できない考えのない、力量のない社員・営業」
といったレッテルを貼られるでしょう。
お客様のために誠意を持って対応したはずなのに、
誰かに迷惑をかけるつもりはなかったのに、です。

海外相手の場合は、「とりあえず」という気軽な気持ちで確認しないこと。
ダメと決められていることについて、繰り返し尋ねないこと。
ここが重要です。

もしこの「とりあえず」を上司に知らせず、
勝手に聞いてしまった場合、上司の顔に泥を塗るケースも考えられます。

もちろんビジネスの流れで、どうしてもダメなところをなんとかしないと、
会社の存続にかかわる、というケースもあります。

だからといって、ダメもとで話を進めるのはNGです。

会社の存続がかかるような大きな局面だからこそ、
まずは「事実」しっかり伝え、責任者・上司を経由し理解を得てから、
例外承認を取りに行くべきです。

ダメもとではなく、結果につながる可能性がある行動で、ピンチを乗り切りましょう。

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