スラムダンク!!

例文・トピックス

先日、ビジネスの会話をしているときに、
“It can’t be a slam dunk for everybody” という表現がでました。
スラムダンクとは、バスケットボールの選手が高くジャンプをして、
バスケットゴールへ直接ボールをたたき込む、華やかな技のひとつです。

ゴールを確実に決めるプレー=失敗する可能性がとても低いことから、
英語圏では成功がほぼ約束されている判断や選択を表したい場合の比喩として、
よく使われています。

今回の場合は直訳すると
「全員にとって完璧な、理想通りの得点機会にはならない」
という意味になります。
「つまり、全員がハッピーにはなれないってことかしら?」
そんな風に考えながら、話を聞いていました。

もう少し分かりやすくすると
「今回の計画は、全員にとってポジティブな流れにはならない」という意味になります。
ある人にとっては前向きに進めていける内容でも、
別の人にとっては調整や妥協が必要になる場面がある。
だからこそ「明らかな成功になるとは限らない」という現実が示されています。

少し遠回りに感じる表現ですが、
言われた側も
「今回はちょっと妥協が必要かもしれない」
「少し調整が必要かもしれない」と落ち着いた気持ちで受け止められる、
柔らかさのあるニュアンスだと思いました。

実際に、ビジネスの場面で「全員にとって完璧な案が成立する」という例はそう多くありません。
だからこそ “It can’t be a slam dunk for everybody” のように、
あえて少し距離を置いた表現を選ぶケースが、周囲で増えているような気がします。

バスケットボールのスラムダンクも、
プロのプレイヤーは簡単そうにシュートを決めますが、
跳躍力やタイミングがばっちり決まったときに、はじめて実現できる難しい技です。

そう考えると、全員がスラムダンクを決めるのはスポーツでもビジネスでも難しいもの。
誰か一人でも「みんなにとってのスラムダンク」「会社にとってのスラムダンク」を決められたなら、
それで十分拍手ものなのだと思います。

成功率の高い技ですが、狙っていたスラムダンクが予想外に外れてしまう、
というケースも中にはあるはずです。
そのときは、嫌な予感がした時点でレイアップに切り替えたり、
落ちたボールを仲間がさっと拾ってシュートしたり、
そんな柔軟さを持てると、より良いチームになれそうですね。

仲間が好きなスポーツの用語を使ってビジネス話をしてみると、
より興味を持って聞いてもらえるかもしれません。
そして、私たち外国語として英語を使う者にとっては
案外こういう比喩表現を使うことは、思ったよりも意図を伝えやすい者であったりします。
ぜひ活用してみましょう。