ちゃんと読まない人への対処法

ちょっとしたコツ

「メールをちゃんと読む」

当たり前のように思えますが、できていない人が案外たくさんいます。

  • 「読まないで捨てる」
  • 「読まないで貯めておく」

という人はどうしようもないのですが、
質問に対しての返信であるのに、内容がかみ合わないケースが少なくありません。
中身をちゃんと読んでいないため、
答えがずれてしまっているのです。

最初のうちは、

  • 「私の表現や書き方が曖昧だったのかもしれない」
  • 「もっと内容にこだわって、文章を作れば良かった」

そんな風に反省していました。

日本人同士のやりとりでも、当然すれ違いはあります。
ですが、海外とのやりとりは母国語ではない英語メール。
どうするべきか、悩んだ末に見つけ出した解決法は、
世界共通で使えるテクニックでした。

メールを読まない人は、世界中どこにでもいます。
そこではじめたのが、
相手が読んでいない最悪のケースを想定しながら、重要事項を伝える工夫です。
相手がネガティブに捉えたり、
勝手な解釈をする可能性があったりする文章は、特に注意が必要です。

やりとりで特に緊張する場面の一つに、

  • 相手からの依頼に対して、一部分しか了承できない
  • 問題がだいたい解決しているが、肝心の部分が解決していないので継続対応が必要

など、全面的にOK、一律NGではない、複雑なケースが挙げられます。

  • 「一部ダメでした」

と表してしまうと、さらっとしか読まない人は「ダメだ」という内容だけが頭に入ってしまいます。

  • 「だいたい大丈夫です」

という答えの場合は、だいたい大丈夫ならOKだ、と勝手に判断されてしまいます。

このようなトラブルを未然に防ぐためにも、
“英語メールでは結論が先”という鉄則を上手に使いましょう。

回りくどい表現は一切省き、

  • 「こちらが欲しているアクション」
  • 「残っている課題や問題」

ここを先に書いて、状況説明は後に回しましょう。
必要なアクションや課題がすっと分かり、要求が明確に伝わります。

要求を先に書いていても、内容を読まずに、
「全面的にOKではダメなの?」
という返信が来るケースが当然あります。

この場合も、要点の後に状況説明ができていれば、
「 先のメールで説明した通りダメなんです」
そう読み直すように誘導できます。

私はこのような表現を実際に使っています。
メールの返信でお悩みでしたら、ぜひ活用してみてください。

●Thanks for pointing that out.
Please refer to the original email I sent.
I have highlighted the part in yellow for your ease of reference.

以前送った元メールの黄色のハイライト部分をお読みください。
詳細はそこに記載いたしました。

●That is a great point! 
But due to the background I explained in my original email down in the email thread below, highlighted in yellow, we can’t do that.

このメールのやりとりの大元、黄色のハイライト部分にある通り、
それはできないのです。

ところで、お気づきかと思いますが、これらのメッセージはすべて、
「その通り」I totally agree!
「よくぞ聞いてくれました」Thanks for asking that!
「そこに気が付かれるとはさすがです」That is a good point you are raising!
といったニュアンスの一言が、最初に入っています。

このワンアクションを入れるだけで、
「ちゃんとメールを読みましたか?」
といった批判的なイメージを和らげられます。

とはいえ、実際の場面では私もついツラツラと書いてしまい、
相手の誤解を招く場面がゼロではありません。

「相手はメールを読まない」

そう思って書かなければと、都度自分に言い聞かせています。